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掲載日:2014年4月30日

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今月の話題 2014年4月(水田利用部)

鉄コーティング直播試験用の水稲種籾への鉄粉コーティング作業

4月10日 鉄コーティング直播用の水稲種子(籾)のコーティング作業を行いました。

水稲の鉄コーティング直播栽培はこれまで主流であったカルパー(酸素供給剤)の代わりに鉄粉を粉衣(コーティング)した種籾を利用した技術です。宮城県では近年、水稲の直播栽培面積が急激に増加しておりますが(平成25年は約2,000ヘクタール),その増加面積の大部分はこの鉄コーティング方式の直播栽培です。当場でも鉄コーティング直播栽培に関する様々な試験を実施しております。当日は宮城県農業大学校の学生(宮城県農業の担い手)に対しての実演講習もかねての作業でした。

回転ドラムによる鉄粉のコーティング作業の写真
写真1 回転ドラムによる鉄粉のコーティング作業

今回は乾籾1kg(日積算温後60度程度の浸漬済)に対して,鉄粉5kg[焼石こうの混合粉として鉄粉0.5kgと焼石こう0.05kg(鉄粉を籾に接着するノリの役割をする),仕上げ焼石膏0.025kg]をコーティングしました。

コーティング直後の籾の写真
写真2 コーティング直後の籾

水分を加えながら鉄粉を粉衣した直後の籾は真っ黒な還元鉄の色をしています。水分が乾くとしだいに灰色に変色していきます。

コーティング後4日目の籾の写真
写真3 コーティング後4日目の籾

コーティング後4日目には粉衣した鉄粉が酸化鉄(サビ)に変わり、完全に茶褐色になると完成です。この間、鉄からの放熱があり、この熱で籾が死んでしまうことを防ぐため、粉衣籾は重ならないように広げておき、定期的に散水して酸化を促します。

(水田利用部 大川)

お問い合わせ先

古川農業試験場作物育種部

宮城県大崎市古川大崎字富国88

電話番号:0229-26-5105

ファックス番号:0229-26-5102

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