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腰や胸の骨の内部には「骨髄」と呼ばれる海綿状の組織があります。血液はここでつくられています。
骨髄のまわりには,血液成分のもとになる骨髄幹細胞を含んでいる骨髄液があります。
骨髄移植は健康な方から骨髄液(骨髄幹細胞)を取り出し,血液の病気に冒された患者さんに点滴することにより行われます。
骨髄移植においては,骨髄の提供者(ドナー「donor」といいます)と患者さんの白血球の型(HLA型)を一致させることが必要です。
しかし,HLA型が一致する確率は兄弟姉妹で四人に一人,他人同士では数百人から数万人に一人程度に過ぎません。
このため,骨髄移植を成功させるためには多くのドナーのHLA型を登録しておく必要があります。
平成13年から全国で30万人,宮城県内で6000人のドナー登録(骨髄バンク登録)を目標にしています。
のいずれにも該当する方が登録できます。
保健福祉事務所では,骨髄バンクへの登録を行っています。
まずは電話で予約してください。電話番号は0229-91-0714(担当する疾病対策班への直通)です。
善意のドナーの方から自由意思に基づいて提供していただいた健康な骨髄液によって,白血病などの血液難病の患者さんを広く,しかも公平に救うことが骨髄バンク事業の基本理念です。
平成4年から開始された骨髄バンク事業は,これまで6000人以上の患者さんを救う実績を上げていますが,骨髄移植を必要とする患者さんが毎年1000人以上もいらっしゃいます。
平成16年11月25日現在,登録者は全国で約20万人に達しました。しかし、それでも昨年登録しながら移植を受けられていない国内の患者さんは約4割にのぼります。1人でも多くの患者さんに移植の機会を提供するには目標ドナー登録者数30万人を一日も早く実現しなければなりません。
保健福祉事務所で行う骨髄バンクの登録は,毎月第2と第4月曜日の午前9時から11時30分までです。
当日は腕から2ccの血液を採るだけです。
検査のために採取した血液の白血球の型と血液型を調べ,コンピュータに登録します。後日,ドナー登録確認書を登録データセンターからお送りします。なお,白血球の型はお教えできませんので,ご了承願います。
患者さんは骨髄移植の約2週間前から移植の準備に入り,大量の薬の投与や放射線の照射を受けます。その結果患者さんの骨髄幹細胞はすべて破壊され,血液がまったくつくられなくなります。激しい吐き気や全身の脱毛などの副作用に耐えながら,患者さんは命がけの治療に取り組むことになります。
骨髄液は腰の骨から注射器で採取されます。採取する量は患者さんの体重によって異なります。子どもの患者さんの場合,200ccで済むこともありますが,大人の患者さんの場合1000ccを超えることもあります。
ドナー候補になられた段階(患者さんとHLA型が一致した段階)で,男性は体重45kg,女性は40kg未満の方は骨髄提供ができません。
骨髄バンク事業の公平な運営と相互のプライバシー保護のため,ドナーは患者さんを選べませんし,またドナーと患者さんの面会は認められません。
骨髄液の採取には4日間から5日間の入院が必要です。また,原則として全身麻酔で行われます。
骨髄液の採取によってドナーの健康が害されることはないとは言い切れませんが,通常は速やかに回復します。麻酔から覚めた後,採取箇所が痛みます。痛みの程度には個人差があり,1・2週間つづくこともあります。また,37・8度くらいの発熱やのどの痛み,吐き気,全身のだるさといった症状が出ることもありますが,通常は約1・2日で治ります。体質によっては皮膚に少し針の跡が残る場合もあります。通常は3ヶ月から6ヶ月ほどで針の跡は消えます。
これまで世界で6万件以上の骨髄液採取が行われていますが,重大な事故は極めてまれです。日本の骨髄バンクをかいしての骨髄液採取では,死亡事故は発生していません。しかし,過去に海外で3件,日本で1件のドナー死亡事故が報告されています。
ドナー登録や骨髄提供は,あくまでも善意の自由意思によるものです。したがって,登録後も各段階ごとに提供意思の確認があり,その間であればいつでも提供を辞退することができます。ただし,精密な適合検査の結果ドナーとして選ばれ,第三者やご家族の立ち会いのもとに行われた最終同意の後には撤回できません。
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