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令和5年1月25日,北部地方振興事務所(農業農村整備部,総務部,農業振興部(美里農業改良普及センター))の若手職員を対象に「鞍坪排水機場施設見学会」を行いました。
この見学会は,農業関係職員を対象に,各所属の分野に関する知識を深め,資質向上することを目指し開催したものです。
鞍坪排水機場(東松島市西福田長峯)は令和5年度から水利施設整備事業を計画しており,施設管理者の方に機場の維持管理についてお話を伺いました。(一部の写真は別日に撮影したものです。)
鞍坪排水機場は大雨の際などに農地や施設を洪水から守るため,昭和26年に県営排水改良事業で造成されました。
機場建屋はくすみ色で落ち着いた雰囲気です。
内観は梁が見え,レトロな風貌が印象的です。
排水設備に使用されているエンジンは造成当時からのもので,国内では現存しかつ稼働するものはここだけとのことです。管理者の方の念入りな維持管理には頭が上がりません。
しかし,造成から70年あまりが経過し,施設の老朽化に伴い維持管理の経費が嵩んでいるほか,エンジンに使用されている交換部品が既に生産終了となっているなど,継続的な運転に不安を抱えている現状です。
そのため,宮城県では令和5年度から水利施設整備事業による施設の更新・補修を計画しています。
現場では,施設管理者の美里東部土地改良区の職員の方と実際に機場の運転を担っている機関長から,機場の歴史,維持管理の現状等について説明して頂きました。
参加した職員のなかには農業に関する業務を担当していても,現場を見て学ぶ機会がほとんどない職員もいるため,貴重なお話に聞き入っていました。
美里東部土地改良区の方からは土地改良区の役割や使命についてのお話もあり,普段の仕事を進める中でも,日本の食料自給や地球温暖化対策など大きな課題を視野に入れながら業務に当たっていると聞き,身が引き締まる思いがしました。
今回,ご多忙なところに加え,大寒波の悪天候のなかご協力を頂いた関係者の皆様には大変感謝しています。
この見学会で現場の苦労や努力を伺うことができ,大変,勉強になりました。この貴重な経験を還元できるよう日々,邁進してまいります。
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