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平成28年10月14日,白石市立斎川小学校で,生きもの調査が行われました。
この生きもの調査は,かつて薬用として斎川地域の名産であった「孫太郎虫(ヘビトンボの幼虫)」の棲息状況を調査し,地域の農業用用排水施設や水質を学ぶことを目的に,白石市土地改良区主催のもと実施しています。
今回は,斎川小学校の児童3・4年生8人と一緒に,2箇所の水路を調査しました。
ヘビトンボの幼虫のことをいいます。
昔は,黒焼きにして乾燥させたものを薬として用いられました。
中でも,白石市斎川地区でとれたものが有名で,様々な伝説も残っています。
この名前の由来には諸説ありますが,江戸時代の作家山東京伝の『敵討孫太郎虫』という伝説が有名です。
「その昔、丹波国の橋立倉之進という武士に桜戸姫という美しい娘がいた。
大柳一角という兵法者が姫に執心しましたが、姫は父倉之進のめがねに叶い、姫も一目ぼれした奥羽常磐の判官の息子、要之助と結ばれる。
怒った一角は倉之進を暗殺して逃走。若夫婦は敵討ちに出発したが、要之助は一角にあえなく返り討ちに。
妊娠中だった桜戸は逃げのびて斎川村で出産し、孫太郎と命名。しかし,この子は虚弱で大病のため重態になる。
そこで,桜戸が鎮守の田村神社に必死の断食祈願をすると、満願の夜「斎川の小石の間にいる百足のような虫を食べさせよ」との神託を受ける。
桜戸が喜んでその虫を捕って食べさせると、孫太郎はたちまち回復。無事に成人し、めでたく一角を討ち取り、祖父と父の敵をとった。」
という伝説です。これにより,この虫は「孫太郎虫」と呼ばれるようになったといわれています。
今回の調査では,昨年より多くの孫太郎虫を捕獲することができました。
孫太郎虫は水がきれいな所にしか棲息しないとされていることから,きれいな水や環境が維持されていることを知る,良い機会になりました。
また,ヨシノボリやカニ等も捕獲でき,子ども達はとても楽しそうに調査していました。
斎川地域のこうしたきれいな環境を子ども達が身をもって感じ,これからの環境維持につながることを願っています。
今回捕獲した孫太郎虫は,斎川小学校で大切に飼育されます。
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