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キクの重要病害「キク白さび病」は低温多湿を好み,梅雨や秋雨の時期に多く発生します。キク白さび病の防除には,定期的な殺菌剤の散布が必要ですが,多大な労力とコストがかかり,過度の薬剤散布によって薬害の発生や薬剤耐性菌の発生が危惧されます。
キク栽培品種の中には,白さび病に抵抗性を示す品種があり,耕種的防除法として利用が考えられます。しかし一方で,キク白さび病菌には多くのレース(系統)があることが知られており,抵抗性品種であっても,キクの抵抗性遺伝子と白さび病菌のレースとの組み合わせにより,罹病する場合があります。
当部では,これまで,宮城県内各地から白さび病菌を採取し,県内に存在する白さび病菌のレースが多岐にわたることを明らかにしてきました。
さらには,キク品種中に多くのレースに抵抗性を示す品種をいくつか見いだし,これら品種が持つ白さび病抵抗性遺伝子の遺伝性を明らかにしてきました。
これらの成果をもとに,現在,宮城県内で実用レベルの白さび病抵抗性を発揮できる品種育成を目的として,交雑育種により複数の白さび病抵抗性遺伝子を併せ持つ系統の育成を行っています。
(平成21年10月6日掲載)
【一次選抜の様子 開花期,形態等は様々】
【白さび病菌の接種試験での反応の違い】
【左:白さび病罹病性系統】
【右:白さび病抵抗性系統】
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