トピックス(H22)/みやぎ発信型の野菜~その3~
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当研究所バイオテクノロジー開発部では,需要の見込まれるイタリア野菜等の品目,品種に関して生理生態や栽培方法を明らかにし,県内産地への普及を図っています。
これまで,ローマ近郊の伝統野菜「プンタレッラ」,北イタリアの冬の高級野菜「タルディーボ」について,宮城県内での最適な栽培作型,栽培方法等を技術開発中です。
今回は,さらに多様なニーズに応えるため,需要先が広く,宮城県内で良品収穫可能な2品目を紹介します。
- フィノッキオ
フィノッキオ(Foeniculum vulgare MILL. var. dulce ALEF.)は,セリ科フェンネルの一種で,フローレンスフェンネル(英名),イタリーウイキョウ(和名)などとも呼ばれます。
食用には,葉の基部の肥大した部分を主に使用します。独特の香りと甘味があり,生食のほか,加熱調理として魚や肉料理に用います。 また,種子や葉も香り付けに用いられます。
宮城県内では,初夏(5~6月)と秋(10月以降)が主な収穫期間です。作型によって露地栽培とパイプハウス栽培を組み合わせれば,長期間の収穫も可能です。
国内では関東から九州の諸県で生産されている食材であり,現在は宮城県内中心の需要に応える生産定着を目指しています。
- チーマ・ディ・ラーパ
チーマ・ディ・ラーパ(Brassica rapa L.)は,アブラナ科アブラナ属,カブの一種です。
食用には,とう立ちした若い茎葉を使用します。ほのかな甘味と苦味があり,茹でてさまざまな料理に用います。
宮城県内では,12月~3月が主な収穫期間です。
国内ではまだまだ認知度が低く,生産量は少量に留まっていますが,宮城県および首都圏の実需者からは国産品の要望があり,食味は馴染みやすく,冬季無加温の栽培が可能であることから,県内での普及を図っています。
(資源開発利用チーム)
(平成23年2月10日掲載)
【フィノッキオ】
【チーマ・ディ・ラーパ】