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最近,農業分野では小型無人航空機Unmanned Aerial Vehicle(UAV)いわゆる「ドローン」による,農薬等の散布や空撮での活用に対し,関心と期待が高まっています。
そこで,古川農業試験場では,平成29年度からドローンを用いた空撮による水稲のモニタリング研究に取り組んでいます。
ここでのモニタリング研究は,ドローンを使って空中から撮影した農地や作物の画像を解析し,農地の状況や作物の生育状況を把握する技術が中心となります。詳しくは,ほ場の田面の均平度・排水性・地力の診断,作物の倒伏・収穫適期の診断など,土壌管理から施肥・栽培管理まで生産支援に役立つ多様な展開を考えています。
通常の人手による水稲の生育調査では,田んぼに入り草丈,茎数,葉色を調査するため,ほ場内のバラツキや数ha規模の生育状況を把握するだけでも多大な労力を要します。
これに対し,ドローンによる空撮では,作物を観測するセンサや赤外線カメラなどの搭載は必要になりますが,空から地上の様々な情報を収集することができ,10ha規模の農地であれば20分程度の撮影時間で,ほ場全面の作物の状況を俯瞰的に確認することが可能です。
また,ドローンには自律飛行機能(設定したコース通りに自動的に飛行)があり,操縦経験が浅いオペレータでも,いつも同じ場所,高度で空中撮影や散布作業ができるなど,優れた利点があります。
先ずは,生育情報を提供できるドローンによるモニタリング技術を確立し,ドローン技術の活用を広く図っていきたいと考えています。
図 ドローンを活用した水稲モニタリングの流れ
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