東日本大震災宮城の震災対応記録

(職員インタビューによる震災の記憶・経験の伝承)

ここから本文です。

漁港施設の復旧

 震災により、県内142漁港全てが壊滅的な被害を受け、平成24年3月末時点で、被災した漁港施設は1219か所、被害額は4143億6333万円に上った。
 発災直後、県が優先的に取り組んだのは、漁港の啓開※作業であった。救援物資を運ぶ船の航路、泊地を確保するため、3月19日に気仙沼漁港の災害廃棄物の撤去を開始し、6月30日までに県管理の主要5漁港(気仙沼、志津川、女川、石巻、塩釜)の啓開作業を完了した。また、甚大な被害を受けた漁業者の生活再建には漁港の応急復旧が不可欠であり、県は、啓開作業と並行して、主要漁港の応急復旧工事に着手した。
 国庫による漁港施設の本格復旧のためには国の災害査定を受ける必要があるが、被災した漁港施設の数が膨大であったため、県は、災害査定の簡素化について水産庁と協議し、了承を得た。漁港施設の災害査定は平成23年7月に始まり、翌年1月まで続いた。
 平成24年3月以降、漁港施設の本格復旧工事が進んだ。11月には漁港復興推進室を設置し、着実な復旧・復興に向け、更なる体制強化を図った。
令和4年3月末時点で、被災した漁港施設1255か所中、1240か所、99%の復旧工事が完了している。

後輩たちへのメッセージ

関連項目

東日本大震災~発災から一年間の災害対応の記録~

(宮城県農林水産部農林水産総務課・平成25年6月)

東日本大震災-宮城県の発災後1年間の災害対応の記録とその検証-

(宮城県総務部危機対策課・平成27年3月)

東日本大震災~復旧・復興に係る宮城県農林水産部の対応記録~第2集 平成24~27年度

(宮城県農林水産部・平成29年9月)

ご意見・ご感想

記録誌やインタビューをご覧いただいて、ご意見やご感想をお寄せください。

いただいたご意見の一部は当ページで公開させていただく場合がございます。ご了承ください。

投稿フォームへ