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2016年に本県奨励品種に採用された水稲「東北210号」の品種名が「だて正夢」に決まりました。現在2018年のデビューに向け,様々な準備がなされています。その中で,私達品種管理チームでは原種(種子生産の元になる種)の準備をしています。
「だて正夢」は宮城県古川農業試験場で開発され,数年間の栽培試験を経て,本県の水稲奨励品種(生産上,流通上の基幹となるため,特に生産振興の必要がある品種)と認められました。この品種をより多くの人に作っていただくためには「原種の増殖」が欠かせません。「原種の増殖」には様々な作業があります。例えば,原種で伝染が拡大する病気が発生しないよう,計画的な防除を実施しています。また,他の品種の混入や突然変異により「だて正夢」の遺伝的特性が失われないよう,外見が異常な株の抜取り(異株抜き)を複数回実施しています。さらに,きちんと芽が出ることを確認するために発芽試験を実施しています。ここに挙げたのは一例ですが,美味しい「だて正夢」を安心して収穫していただくために,その原種の段階から様々な品質管理を行っています。
2018年は米の生産調整廃止に伴い,各県で力を入れた様々な水稲品種がデビューする年でもあります。群雄割拠の中で「だて正夢」が天下を取れるよう,原種の面から貢献していきます。
「だて正夢」の移植風景
「だて正夢」の収穫風景
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