ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種(子宮頸がん予防ワクチン)について
HPV(ヒトパピローマウイルス)感染症の予防接種(子宮頸がん予防ワクチン)について
ワクチンの「意義・効果」と「接種後に起こりえる症状」について確認し,予防接種を検討して下さい。
1.HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンを接種する「意義・効果について」
- 子宮頸がんの原因は,性的接触によって感染するHPV(ヒトパピローマウイルス)です。そのため,ワクチンを接種してウイルスの感染を防ぐことで,子宮頸がんを予防できると考えられています。
- 現在使用されているHPVワクチンは,子宮頸がんの原因の50%~70%を占める2つのタイプ(HPV16型と18型)のウイルスの感染を防ぎます。
- HPVは広くまん延しているウイルスであり,日本では年間約11,000人が子宮頸がんにかかり,それにより約2,800人が亡くなられるなど重大な疾患となっています。
- HPVワクチンの効果推計(生涯累積リスクによる推計)によると,HPVワクチンの接種により,1万人当たり59~86人が子宮頸がんになることを回避でき,また,1万人当たり14~21人が子宮頸がんによる死亡を回避できる,と期待されます。
- HPVワクチンは平成25年6月14付け厚生労働省通知に基づき積極的な接種の勧奨が差し控えられておりましたが,令和3年11月26日付けで当該通知が廃止され積極的な接種の勧奨を再開することとなりました。
- 小学校6年~高校1年の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(概要版)(PDF:4,155KB)
- 小学校6年~高校1年の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版)(PDF:5,747KB)
- HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方(PDF:1,274KB)
- 医療従事者の方へ(PDF:2,351KB)
2.ワクチン接種後に起こりえる症状(リスク)
- HPVワクチンの接種後にみられる症状としては,接種した部位に痛みや腫れ,赤みなどがあります。他には,接種した部位にかゆみや出血,不快感のほか,疲労感や頭痛,腹痛,筋肉や関節の痛み,じんま疹,めまいなどが報告されています。
- HPVワクチンには「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類があり,一定の頻度で発生する副反応は下表のとおりです。また,ワクチンの添付文書にも下表の記載があります。
頻度
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サーバリックス
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ガーダシル
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10%以上 |
かゆみ,注射部位の痛み・赤み・腫れ,腹痛,筋痛・関節痛,頭痛,疲労など |
注射部位の痛み・赤み・腫れなど |
1~10%未満 |
じんま疹,めまい,発熱など |
注射部位のかゆみ・出血・不快感,頭痛,発熱など |
1%未満 |
注射部位の知覚異常,しびれ感,全身の脱力など |
手足の痛み,腹痛など |
頻度不明 |
手足の痛み,失神など |
疲労感,失神,筋痛・関節痛など
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- 呼吸困難,じんま疹などを症状とする重いアレルギー(アナフィラキシー)
- 手足の力が入りにくいなどの症状(ギラン・バレー症候群という末梢神経の病気)
- 頭痛,嘔吐,意識の低下などの症状(急性散在性脳脊髄炎(ADEM)という脳などの神経の病気)
3.予防接種後に症状が生じた方に対する相談窓口について
(1)県の相談窓口
県では,ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に症状が生じた方の相談の充実を図るため,衛生部局と教育部局に相談窓口を設置しています。
窓口種別 |
問い合わせ先 |
電話番号 |
受付時間 |
医療,救済に関すること |
保健福祉部疾病・感染症対策課 |
022-211-2632
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午前8時半から午後5時15分 |
学校生活に関すること |
教育庁保健体育安全課 |
022-211-3666 |
同上 |
仙台市にお住まいの方は,仙台市の相談窓口をご利用下さい。(仙台市HP(外部サイトへリンク)へリンク)
(2)その他の相談窓口(予防接種の基礎知識,子宮頸がん及びHPVワクチンの基礎知識について)
- お住まいの市町村の予防接種担当課【県内市町村担当課一覧(PDF:177KB)】
- 厚生労働省HPVワクチン相談窓口(電話番号:03-5276-9337)
【受付時間】:午前9時から午後5時まで(土・日曜日,祝日,年末年始を除く)
4.子宮頸がん検診について
- HPVワクチンで感染を防げないタイプのウイルスもあります。20歳になったら,ワクチンを受けた人も定期的に検診を受けて下さい。
5.関連リンク
厚生労働省ホームページ(ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がんワクチン)(外部サイトへリンク))