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平成28年仕事始め知事あいさつ

平成27年1月4日
県庁2階講堂

1 はじめに

皆さん、新年、明けましておめでとうございます。

平成28年の幕が開き、東日本大震災から5回目の新年を迎えました。

昨年も、職員の皆さんには、復興の推進に尽くしていただき、ありがとうございました。皆様にゆっくり休んでいただくため、昨年の仕事納めのあいさつは25日に行いましたが、ご家族とゆっくり過ごすことができたでしょうか。

今年も、一人でも多くの県民の皆様に、震災からの復興を実感していただけるよう、今日からギアをトップに入れ、邁進していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

2 今年の県政運営の方向性

今年は、3月に国が定める集中復興期間が終了し、4月から復興・創生期間に入ります。

復興・創生期間は、地方自治体の一部負担が生じることになりますが、その負担も最小限に抑えることができました。被災者の皆様、全国の皆様の期待に応えるため、引き続き、「創造的復興」を着実に進めていくよう頑張ってまいりましょう。

また、今年は震災復興計画の折り返し点を迎えます。これまでの復旧・復興の道のりは、決して平坦なものではありませんでしたが、震災からの復興に向けた取組は、一つ一つ成果が着実に実を結んできており、今年もその歩みが前に進んでいくことになります。

3月には、拓桃医療療育センターの移転が完了し、こども病院との一体的な機能連携によって、障害のある子どもたちの幅広いニーズに対応できるようになります。

4月には、多賀城高校において、県内初、全国では兵庫県に次いで2番目となる「災害科学科」が設置され、防災・減災のリーダーとなる人材の育成が期待されます。

また、秋には、県内の救急医療や災害医療への貢献が期待されているドクターヘリの運行が、仙台医療センターと東北大学病院を基地病院として開始され、地域医療の充実が図られます。

また、被災者の生活再建に関しては、仙台市と登米市において災害公営住宅の整備が今年度中に完了する予定であるほか、県全体では、平成28年度中に、計画戸数の9割近くが完成する見込みとなっております。

そのほか、今年中に、三陸自動車道の仙台港北インターから利府中インターまでの4車線化が実現し、交通渋滞の緩和だけでなく、県内産業や観光振興の弾みになるものと期待をしております。

3 創造的復興について

さらに、創造的復興に向けましては、これまで一つ一つ種を蒔き、大事に育ててまいりましたが、着実に花を咲かせ、実を結んできております。

3月には、「東北における水素社会先駆けの地」を目指して、スマート水素ステーションが開設され、新たに燃料電池自動車が導入されます。環境負荷の低減、災害対応能力の強化、産業振興などで、大きな効果が期待される水素エネルギーの利活用推進に向けた取組を積極的に進めてまいります。

4月には、全国でも37年ぶりの医学部が東北医科薬科大学に新設されます。人口減少や医師不足などの課題を抱える東北地方において、課題の解消や少子化対策にも貢献するよう期待しております。

また、震災や原発事故に伴う風評などにより、外国人観光客が減少し、その回復が大きな課題となっておりますが、7月には、国管理空港としては全国第1号となる、仙台空港の民営化が実現し、東北の空の玄関として、さらなる外国人の誘客のきっかけになるものと期待しております。

4 国の施策や社会情勢への対応

一方、国におきましては、アベノミクス第2ステージとして、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の新三本の矢が示され、一億総活躍社会の実現に向け、緊急に実施すべき対策が策定されました。

また、昨年、交渉から5年を経て、TPPが大筋合意に至りました。

このTPPについては、第一次産業への対策とともに、被災地の復興に水を差すことのないよう、国には、しっかりとした対応を求めてまいります。一方、我が県の高品質の農林水産物の輸出など、外に打って出ていく絶好の機会でもありますので、ピンチをチャンスに変えるつもりで、攻めの姿勢で取り組んでいただきたいと思っております。

国の補正予算については、本日開会する国会で審議されることとなっており、「一億総活躍社会」と「TPP」、この2つの対策が、今回の柱になると考えております。

新年早々でありますが、情報の収集とその対応について、よろしくお願いいたします。

5 電通鬼十則、裏十則

さて、話はかわって、皆様は、「電通鬼十則」という言葉をご存じでしょうか。これは、広告代理店、電通の中興の祖、4代目の社長で広告の鬼と呼ばれた吉田秀雄さんという方が、電通社員に示した10の行動規範であります。また、やる気のない社員が作成したと思われる逆バージョンの「電通裏十則」というものが、後に生まれたそうです。この2つの十則、「鬼十則」と「裏十則」から何点かご紹介します。

例えば、鬼十則の1番目の項目では、「仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。」、「仕事は与えられるのを待つのではなく自分で創っていくものだ」というのがありますが、これが裏十則になると、「仕事は自ら創るな。みんなでつぶされる。」、「やる気を出して仕事をしようとするなら皆につぶされるよ。損をするよ。」とこうなるわけであります。

また、3番目の項目では、「大きな仕事に取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。」というのがありますが、これが裏十則になると、「大きな仕事に取り組むな。大きな仕事は己に責任ばかりふりかかる。」とこうなるわけであります。

また、4番目の項目では、「難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。」というのがありますが、裏十則では、「難しい仕事を狙うな。これを成し遂げようとしても誰も助けてくれない。」、「難しい仕事に取り組んでも困ったときに誰も助けてくれない。そんなことはしない方が賢い生き方だ」となるわけであります。

これは昨年、ある会社の経営者から教えていただき、大変興味深かったことから、今日、皆様に紹介させていただきました。

皆さんの日頃の行動規範は、鬼十則、裏十則のどちらでしょうか。私は常に、鬼十則に沿って行動していきたいと考えております。

公務員は、大きな仕事や難しい仕事をしても、しなくても、給料はたいして変わりませんが、定年になって退職するとき、「自分は頑張ったな」と思えるような仕事を是非やろうではありませんか!

この鬼十則、裏十則については、後程、職員ポータルに載せますので、ぜひご覧になっていただきたいと思っております。自分がどう行動しているのか、自らをふり返る良い機会になるものと思います。

6 結び

私が、知事に就任してから10年が経過し、11年目に入りました。10年前の選挙の際、多くの県民の皆様から、「宮城県を元気にしてほしい、活力を取り戻してほしい」という声をいただき, 県経済の成長を一番に考え、県内総生産10兆円に挑戦してまいりました。

自動車産業をはじめとする製造業において、競争力の高い産業の集積を図り、富県宮城の実現に向け、私自ら、宮城県のトップセールスマンとして取り組んでまいりました。震災により大きな壁が立ちはだかりましたが、そのような中にあっても、富県宮城の実現、そして、創造的な復興に向けた取組は、着実に成果を挙げてきております。

今年も皆さんとともに、更なる飛躍を目指してまいります。

また、今年も3月11日が巡ってまいります。震災から6年目を迎えることとなりますが、今なお、約5万人の方々が応急仮設住宅などで不自由な生活を余儀なくされておられます。こうした方々が、一日も早く安定した生活を送ることができるよう、全力で職務に当たらなければなりません。被災地の方々の思いをしっかりと受け止め、必ずや応えるべく、今年も「前向きな行動力」、「明るさ」、「根性」、「知恵」、「風通し」で頑張ってまいりましょう!

皆さんと一緒なら絶対にやり遂げることができると私は信じています。

以上でございます。今年も頑張りましょう。

終わります!!!

お問い合わせ先

広報課企画報道班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-2281

ファックス番号:022-263-3780

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