掲載日:2019年2月14日

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2018年発掘調査情報

復興調査について

1.基本方針

東日本大震災から7年が経過し,地域の復興には着実な進展が見られるものの,復興事業は道半ばの状況にあります。宮城県教育委員会としては,復興事業と埋蔵文化財保護を両立し,高台移転や復興道路などの復興事業に伴う発掘調査の円滑・迅速な実施に取り組むこととしています。

2.円滑・迅速な発掘調査のための施策

(1)宮城県発掘調査基準の弾力的な運用

復興事業に限り,遺跡が壊される範囲(平面・深さ)のみを調査対象とします。これにより,盛土施工部分や,下層の調査等を省略することが可能になるため,調査期間の短縮が見込まれます。

(2)調査体制の強化

宮城県教育委員会では,平成24年度から平成28年度まで他県市から発掘調査専門職員の協力を得て,調査体制の強化を図ってまいりました。平成29年度からは復興事業の進捗状況を踏まえつつ,庁内組織の連携による体制強化を行っています。

【平成30年度の調査体制】

*宮城県職員 文化財課20,東北歴史博物館1,多賀城跡調査研究所1

3.主な復興事業に伴う調査

  1. 復興道路建設事業に伴う調査(三陸沿岸道路建設・県市町道建設)
  2. 沿岸市町復興事業に伴う調査(ほ場整備事業・漁業集落防災機能強化事業等)
  3. 被災した個人住宅,零細・中小企業の再建事業に伴う調査
  4. その他復興事業に伴う調査

発掘調査の進捗状況

平成30年度に宮城県教育委員会が実施した発掘調査と、県内市町に協力をした発掘調査の状況を掲載しています。

A.復興事業に伴う発掘調査

1.小屋館城跡(気仙沼市)

【基本情報】
所在地 気仙沼市松崎中瀬
調査原因 三陸沿岸道路建設
調査期間 平成30年4月23日~7月31日
調査主体 宮城県教育委員会
調査担当 宮城県教育庁文化財課
調査面積 約1,700平方メートル

【調査概要】

城を防御するための大規模な堀切のほか,柱列と溝跡が見つかっています。7月21日に行った現地説明会には,地元の方を中心に約30名の来跡がありました。

小屋館城跡発掘調査の様子

調査風景(北から。奥に見ているのは建設中の三陸沿岸道路)

現地説明会の様子 発掘調査現場に現れたカモシカ

(写真左)現地説明会の様子、(写真右)現地説明会にはカモシカ(特別天然記念物)も参加してくれました。

当日の資料はこちらからダウンロードできます→平成30年度小屋館城跡現地説明会資料(PDF:988KB)

2.山王遺跡(多賀城市)

【基本情報】
所在地 多賀城市山王ほか
調査原因 多賀城地区土地改良(ほ場整備)事業
調査期間 平成30年4月23日~
調査主体 多賀城市教育委員会
調査協力 宮城県教育委員会
調査面積 約5,000平方メートル

【調査概要】

山王遺跡は,特別史跡多賀城の南側に広がっています。平成30年度春は平安時代の碁盤目状の街並みより南側を調査しており,水田跡・井戸跡・溝跡などが見つかっています。

見つかった古代の水田跡 山王遺跡の調査の様子

(写真左)古代の水田跡(東から)、(写真右)調査の様子

(調査情報は平成30年5月時点のもの/提供:多賀城市教育委員会)

B.通常事業に伴う発掘調査

平成30年度は県内陸部(栗原市)において,通常の開発事業に伴う発掘調査を1件実施しました。(平成30年8月1日時点)

1.源光遺跡(栗原市)

【基本情報】
所在地 栗原市築館源光
調査原因 県道改良事業
調査期間 平成30年6月4日~7月13日
調査主体 宮城県教育委員会
調査担当 宮城県教育庁文化財課
調査面積 約310平方メートル

【調査概要】

源光遺跡では,古代と中世の竪穴建物跡などが見つかっています。

古代の竪穴建物跡

古代の竪穴建物跡。建物は一度造り替えられ,広くなっています。

2.南北原遺跡(加美町)

【基本情報】
所在地 加美郡加美町上狼塚字南北原
調査原因 農道改良事業
調査期間 平成30年8月20日~12月11日
調査主体 加美町教育委員会
調査協力 宮城県教育委員会
調査面積 613平方メートル

【調査概要】

奈良~平安時代の竪穴建物跡9棟、掘立柱建物跡4棟、弥生時代の竪穴建物跡1棟を調査しました。

竪穴建物跡 竪穴建物跡のカマド

(写真左)古代の竪穴建物跡 (写真右)竪穴建物跡のカマド (提供:加美町教育委員会)

C.重要遺跡確認調査

平成30年度は,栗原市が実施した国史跡・入の沢遺跡東側の範囲確認調査に協力しました。(平成30年8月1日時点)

1.入の沢遺跡(栗原市・国史跡)

【基本情報】
所在地 栗原市築館城生野
調査理由 重要遺跡確認
調査期間 平成30年4月23日~6月18日
調査主体 栗原市教育委員会
調査協力 宮城県教育委員会
調査面積 約83平方メートル

【調査概要】

国史跡・入の沢遺跡の東側で,集落を囲む堀跡が見つかりました。堀跡は一部でクランク状に曲がることが分かりました。

現地説明会の様子

現地説明会の様子(提供:栗原市教育委員会)

2.伊治城跡(栗原市・国史跡)

【基本情報】
所在地 栗原市築館城生野
調査理由 重要遺跡確認
調査期間 平成30年12月5日~平成31年1月10日
調査主体 栗原市教育委員会
調査協力 宮城県教育委員会
調査面積 約60平方メートル

【調査概要】

国史跡・伊治城跡で、政庁を囲む溝・築地塀(ついじべい)を調査し、その構造の一端を明らかにしました。

伊治城跡空撮写真

南の上空からみた伊治城跡(白線が政庁の範囲と推定されます) (提供:宮城県多賀城跡調査研究所)

お問い合わせ先

文化財課埋蔵文化財第一班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-3684

ファックス番号:022-211-3693

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