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掲載日:2023年5月2日

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場報告第14号 白色粘着トラップを用いたイチモンジセセリのモニタリングと発生予察への利用

白色粘着トラップを用いたイチモンジセセリのモニタリングと発生予察への利用

抄録

イチモンジセセリの発生予察を目的とした成虫のモニタリング法として、カスミカメムシ類の発生予察に用いられる白色粘着トラップの実用性を検討した。従来法の青色粘着トラップに比べて、白色粘着トラップでは第1世代成虫の発生を的確に捉えられた。水田内における白色粘着トラップの設置場所としては、農道から約10m離れた水田内または畦畔際が適していた。白色粘着トラップで成虫の初発を捉えた後、捕獲虫数の増加が認められた時期を起算日(産卵日)に設定し、有効積算温度によって予測した第2世代幼虫の発育段階は、水田内における幼虫の発育状況と概ね一致した。BT水和剤またはスピネトラム水和剤を中齢幼虫期に茎葉散布した結果、いずれも高い防除効果が認められ、この時期を防除適期と判断できた。したがって、白色粘着トラップによる第1世代成虫のモニタリングと有効積算温度による中齢幼虫期の予測を組み合わせることによって、防除適期を的確に判断できると考えられた。白色粘着トラップによる成虫の捕獲虫数は、幼虫密度との間に相関が認められず、発生量や被害量の予測に用いることはできないと考えられた。白色粘着トラップにカスミカメムシ類のフェロモン剤を装着した場合、イチモンジセセリ成虫の捕獲虫数はカスミカメムシ類の捕獲虫数に影響しないことが明らかとなった。

キーワード

薬剤防除、食葉性害虫、防除適期、水稲、イチモンジセセリ、白色粘着トラップ

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白色粘着トラップを用いたイチモンジセセリのモニタリングと発生予察への利用(PDF:1、095KB)

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