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地方公共団体は、人口減少や少子高齢化の急速な進行により、地域の担い手や技術職等の専門人材が不足する中、行政サービスを安定的に提供するとともに、地域の実情に応じて創意工夫を凝らしながら、活力ある持続可能な地域社会を実現する必要がある。
一方で、地方財政の歳出は人件費の増加や物価高騰等により拡大傾向にあり、これまでのように人件費や投資的経費等の削減により、社会保障関係費等の増大を吸収するという構造から大きく変化している。
このような状況の変化に的確に対応し、今後も地方公共団体が少子化対策、DX・GXの推進、地域経済の活性化、防災・減災対策の強化、老朽化するインフラ整備等の取組を着実に推進することができるよう、地方税財源の充実確保を図る必要がある。
よって、国においては、地方公共団体が増大する行政需要に対応し、住民に十分な行政サービスを提供できるようにするため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 地方公共団体が責任を持って、地域の実情に沿ったきめ細かな行政サービスを十分提供できるよう、地方財政計画については、人件費の増加や物価高騰への対応など、今後も増大が予想される地方公共団体の財政需要を適切に反映するとともに、安定的な財政運営に必要な地方一般財源総額を増額確保すること。
2 いわゆる年収の壁の更なる見直しや、ガソリンの暫定税率の廃止については、地方財政への影響を十分考慮し、地方公共団体の減収に対しては代替となる恒久財源を確実に措置すること。
3 地方交付税については、引き続き、財源保障機能と財源調整機能の両機能が適切に発揮できるよう、その総額を確保すること。臨時財政対策債については、新規発行額ゼロを継続するとともに、償還財源を確実に確保すること。さらに、中長期的な視点で、臨時財政対策債等の特例措置に依存しない持続可能な制度を確立すること。
4 国が全国一律で行う子ども・子育て政策の強化に伴い生ずる地方公共団体の財政的負担については、国の責任において確実に確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(こども政策) 宛て
保育所等の公定価格、介護・障害福祉サービスの報酬、児童入所施設措置費等、保護施設事務費等については、国家公務員の地域手当に準拠した地域区分に応じて算定されている。
令和6年人事院勧告を受け、国家公務員の地域手当が令和7年4月から改定されたが、保育所等の公定価格については、令和7年4月からの見直しは実施せず、引き続き見直し方法について丁寧に議論を進めていくとされた。
一方、児童入所施設措置費等及び保護施設事務費等の地域区分については、令和7年4月から国家公務員の地域手当に準拠して見直しが実施され、この見直しにより引下げとなった地域の対象施設においては、人材確保に支障が生じるおそれがあり、施設入所者に対する支援の質の低下にもつながりかねない状況である。
また、介護・障害福祉サービス分野の関係者からも、人材確保に関して多くの不安の声が上がっている。
よって、国においては、今後の地方における福祉人材確保の取組に支障が生じないようにするため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 令和7年4月からの地域区分の変更により、児童入所施設措置費等及び保護施設事務費等が引き下げられた地方公共団体に対して、必要な財政措置を講ずること。
2 今回の見直しの対象とならなかった保育所等の公定価格や、介護・障害福祉サービス報酬等に係る地域区分については、国家公務員の地域手当に単純に準拠するのではなく、今後の賃金水準の動向や国における処遇改善の取組を十分に踏まえ、実態に即した適切な水準となるよう、必要な財政措置を講ずること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(こども政策) 宛て
近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、全国各地で太陽光発電設備が急速に普及している。特に固定価格買取制度(FIT)の導入以降、多くの設備が設置され、地域の脱炭素化やエネルギーの地産地消に寄与してきた。
しかしながら、制度開始から13年が経過する中で、設置当初の太陽光発電設備が寿命を迎え、大量の廃棄・リサイクルの問題が顕在化しつつある。不法投棄や不適切な処理への懸念も生じており、環境負荷の低減と資源循環の確保が急務である。
再生可能エネルギーの推進と循環型社会の実現は、持続可能な地域づくりに不可欠であることから、太陽光発電設備の廃棄・リサイクルを見据えた政策支援が不可欠である。
よって、国においては、太陽光発電設備の廃棄・リサイクルに関する制度整備や支援を強化するため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 廃棄される太陽光発電設備から有用な資源(シリコン、銀、ガラス等)を回収し再利用するため、国として研究開発支援及びリサイクル施設の整備促進を図ること。
2 廃棄時における製造業者、発電事業者及び施工業者の責任を明確化し、適切な処理ルートの確保、不法投棄防止策及び処理業者の認定制度の充実を図ること。
3 地方公共団体が廃棄物処理やリサイクル推進の現場で重要な役割を担うことから、必要な財政的支援、人員配置支援、技術的助言など国による包括的な支援体制を強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣
環境大臣
内閣官房長官 宛て
公立学校の学校給食は、児童生徒の健全な発達を支えるとともに、食育の推進や地産地消等にも資する重要な取組である。
公立学校の小学校段階における学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる給食無償化)は、保護者負担の軽減に加え、学校給食摂取基準を踏まえた望ましい栄養量の給食を安定的に提供する観点からも重要である。
一方、給食の質を確保しつつ、地域の実情に応じた取組が継続できるよう配慮するとともに、地域間で格差が生じないよう、国において必要な財源を確保し、支援の在り方を継続的に検討する必要がある。
よって、国においては、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 学校給食に係る支援の在り方について、物価動向や現場の実態を踏まえ検討を継続し、必要な予算を安定的に確保すること。
2 公立の中学校段階への支援対象の拡大については、地方公共団体の取組状況や財政への影響を検証した上で、実情に配慮しつつ、段階的に検討すること。
3 給食未実施校が給食実施を希望する場合、必要性及び優先順位を踏まえつつ、必要となる施設の整備に要する経費等への支援を拡充すること。
4 アレルギー等により喫食できない児童生徒への支援については、実情に応じ、適切に講ずること。
5 上記の措置の実施に当たっては、既存施策の見直しや優先順位付け等により財源を確保し、持続可能な制度となるよう検討すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
文部科学大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(こども政策) 宛て
公立小・中学校の授業料及び教科書は無償となっているが、学校生活を送るためには補助教材費、学用品費、校外学習費等の負担が生じ、保護者が相当部分を負担している。
これら授業料以外の学校教育費は、家計を圧迫し、教育機会に格差を生じさせる要因となり得る。
保護者負担の軽減は、教育機会の均等の実現に資するのみならず、子育て支援や少子化対策の観点からも重要である。
よって、国においては、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 補助教材費、学用品費、校外学習費等保護者が負担している学校教育費について、教育活動上の必要性や費用対効果等の観点から点検を行い、不要・過大な負担の是正を図ること。
2 国、地方公共団体、学校、保護者等の役割分担を整理し、国が負担すべきもの、保護者が負担すべきもの等の区分を明確化すること。
3 前号の区分を踏まえ、真に必要とされる保護者負担軽減策について、既存予算の見直しや優先順位付け等により必要な予算を確保しつつ、段階的に実施すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
文部科学大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(こども政策) 宛て
年々、国際情勢が不安定かつ不確実性が増し、自然災害も多発している。
一方で、人口減少や少子化などの影響を受け、対応する自衛官の要員不足は深刻な状況にある。応募者数が減少したことに加え、社会状況の変化などから、中途退職者が一定数いることも大きな課題となっている。
また、自衛官の退職後の将来に対する安心感を確保することも、魅力ある組織としての重要な要素である。退職自衛官は、組織運営能力や危機管理能力に優れた有為な人材であり、引き続き社会に貢献できるよう再就職についての環境整備が求められる。
このような中にあって、防衛省は、令和6年に防衛力の人的基盤を強化するため、「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針」を策定し、自衛隊の人的課題に対して改善の一歩を踏み出している。
「我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し」と宣誓をした自衛官に対し、その任務の特殊性から、将来にわたり希望と誇りを持って職務に専念できる環境を整備することは、我が国の防衛力を安定的に維持することにつながる。
よって、国においては、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 自衛隊の人材確保及び人材定着を目的とした継続的かつ実効性ある施策を推進すること。
2 自衛官の給与、休暇、住居、福利厚生等を含む処遇の更なる改善を図ること。
3 退職自衛官の円滑な再就職を促進するため、再就職支援体制の更なる整備を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
防衛大臣 宛て
天皇は、日本国及び日本国民統合の象徴であり、国民の敬愛と信頼の下、役割を果たされてこられた。我が国の歴史と文化に深く根差した皇室制度が、皇室の伝統を尊重しつつ、将来にわたり安定的に維持されることは、国家の根幹に関わる極めて重要な事項である。
悠仁親王殿下におかせられては、成年式関連の諸儀式及び諸行事が滞りなく執り行われ、誠に慶賀に堪えないところである。
その一方で、現行制度のままでは、将来、悠仁親王殿下をお支えする皇族男子が不在となるおそれがある。皇族数の減少は、皇室が担う国事行為や公的活動の安定的な遂行に支障を来し、男系による皇位継承の安定性にも影響を及ぼすものであり、将来に向けて看過できない課題である。
こうした現状を踏まえ、将来にわたり皇室の伝統を尊重しつつ、長期的視点で国家の安定を支える制度設計の下、皇族数の確保と男系による皇位継承の維持は極めて重要であり、国会において、幅広く丁寧な議論を充実させ、責任ある結論を導くことが求められる。
よって、国においては、皇室の伝統を尊重し、安定的な皇位継承と女性皇族も含めた皇族数の確保について、国会での議論を一層充実させ、丁寧かつ慎重に議論を深めるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月18日
宮城県議会議長 佐々木 幸士
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官 宛て
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