令和7年度第2回子育てサポーター養成講座【北部】
令和7年6月11日(水曜日)に大崎合同庁舎において、「子育てサポーター養成講座(第2回)」を実施し、大崎圏域及び栗原圏域住民を中心として、22名の方が受講しました。
【領域】親子の理解とかかわり方
【講師】佐々木 和 氏(聖ドミニコ学院幼稚園・聖ドミニコ学院北仙台幼稚園園長)
佐々木氏は、幼稚園教諭として35年以上にわたり現場に携わり、認定こども園宮城学院女子大学附属幼稚園の教頭を歴任された後、仙台大学体育学部子ども運動教育学科准教授として未来の保育者の育成に尽力されました。現在は聖ドミニコ学園幼稚園園長として、子供の個性を尊重した温かな保育を実践されるとともに、研修会や講演活動にも力を注いでおられます。豊かな経験に基づく佐々木氏の講義は、受講者が自身の実践と重ね合わせながら学びを深められるよう導くものでした。
講義内容
- 現代の実態について(一人親家庭の現状、子育てとスマホ、貧困問題、保育所の人権擁護)
- 子どもの成長について(気質特性と親の関わり方、愛着の発達)
- ストレンジ・シチュエーション法について(子どもの特性と親の関り方の類型化)
- 性格の形成について(気質と性格の関係と全体的な割合、夫婦関係や発達期待との関係)
- 反抗期・思春期の親子関係について(母親の態度が及ぼす影響、親の心理的ストレス)
- 子どもに対する共感的理解について(受容と共感とは、共感的な見方の方法)
- 運動療育について(スパーク運動療法の説明)
- 子どもが育つ魔法の言葉について(ドロシー・ロー・ノルトの朗読によるクロージング)
学術的な観点と保育士という職業的な視点から、子供の発達段階における関わり方のポイントや、親の心理的な変化や苦悩について詳しく御説明いただきました。現代の保育所における人権擁護に関するチェックリストからは、幼児を一人の人間として尊重することが当たり前になってきていることを改めて確認することができました。また、子供の気質や特性は親の関わり方に影響を受ける一方で、親自身もその関わり方に悩みを抱えていることをご教示いただき、子育てサポーターとして受容の精神を忘れずに接していくことの必要性を実感しました。
参加者の事後アンケート
<一部抜粋>
- 仕事上、支援する園児を保育しているので、とても役に立ちました。「くん」「ちゃん」付けがあまり良くないと聞いて少しびっくりしました。
- 親子の理解、データと現場でのお話、とても勉強になりました。特に関わり方人権擁護のチェックリストでは、驚かされた項目もあり、しっかり読みたいと思いました。
- たくさんの情報ありがとうございました。とても学びになり、今後の活動に上手に活かしていきたいと思いました。一人親世帯に関するアンケート結果は貴重な情報となりました。
- お話を聞いていて「決めつけること」が対象者に与える悪影響を感じました。支援者としては思考を柔軟にして対応しなくてはいけないと思いました。保育の現場では思わぬ形でクレームがあることも知れました。
- 子供と関わる上で大切なお話をしていただきとても勉強になりました。チェックリストは参考になりました。発達障害と運動療法のお話は興味深かったです。
- 新しい情報があり、たくさんの学びとなりました。チェックリストを確認し、子供との関わり方、親との関わり方を考えつつ、支援者としてのスキルアップするよう学び続けたいです。
- 親子のふれあいの大切さ、愛着の大切さを学びました。とても勉強になりました。
- 地域の保育について、いつも気になっていました。人権擁護に関するチェックリストが全こども園、保育所の現場に届き、実践されていけばよいと思います。今日もたくさんの学びがありました。


