トップページ > しごと・産業 > 農業 > 技術支援 > 研究PRパンフレット・トピックス > 平成27年度 > PRパンフレット > 研究PRパンフレット(H27)/リアルタイムPCR法を用いたアブラナ科野菜根こぶ病菌の簡便・高感度検出

掲載日:2021年11月12日

ここから本文です。

研究PRパンフレット(H27)/リアルタイムPCR法を用いたアブラナ科野菜根こぶ病菌の簡便・高感度検出

選択 一覧に戻る

宮城県農業・園芸総合研究所

リアルタイムPCR法を用いたアブラナ科野菜根こぶ病菌の簡便・高感度検出(PDF:146KB)

バイオテクノロジー開発部 遺伝子工学チーム TEL:022-383-8131

研究の目的

アブラナ科野菜根こぶ病の防除対策には,土壌中の菌(休眠胞子)密度を把握することが大切です。従来法(蛍光顕微鏡を用いた形態識別による測定法)は,菌の識別に熟練が必要な上に,検出感度が低い問題点がありました。そこで,遺伝子診断技術の一つであるリアルタイムPCR法(qPCR)を用いた菌密度の測定法について検討しました。

研究成果

根こぶ病菌に特異的なDNA塩基配列を検出できるプライマー,プローブを利用してqPCR解析を行うことで,従来法よりも簡便かつ高感度な検出が可能になりました。検出作業は,DNA抽出,サンプル調整,qPCR解析の順で行い,約3時間半で根こぶ病菌DNA量の指標であるCt値を得ることができます(図1)。標準サンプルのCt値と乾土1g当たりの根こぶ病菌DNA量および休眠胞子数の間には高い相関があるため,Ct値から休眠胞子数を推定することができます(図2)。本法の検出限界は,乾土1g当たり休眠胞子数10²個と,従来法(同10⁴個)より100倍高い感度での検出が可能です。

根こぶ病菌定量検出の流れの図
図1 根こぶ病菌定量検出の流れ

標準サンプルのct値と休眠胞子数の関係の図
図2 標準サンプルのCt値と休眠胞子数の関係(検量線)

利活用の留意点等

本法により土壌中の菌密度を推定でき,ほ場間比較や土壌消毒効果の確認等に活用できます。土壌抽出DNAは凍結状態(-80℃)で長期間保存が可能です。本法にはリアルタイムPCR装置が必要であり,1試料当たりの消耗品の費用は約110円です。

より詳しい内容は「普及に移す技術」第90号(平成27年発行)「リアルタイムPCR法を用いたアブラナ科野菜根こぶ病菌の簡便・高感度検出」をご覧ください。普及に移す技術

QRコード

お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

information retrieval

このページに知りたい情報がない場合は