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掲載日:2016年3月16日

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研究PRパンフレット(H27)/乳苗疎植技術による春作業の省力・経費削減効果

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宮城県古川農業試験場

乳苗疎植技術による春作業の省力・経費削減効果(PDF:125KB)

水田利用部 稲作班 Tel: 0229-26-5106

研究の目的

水田経営の大規模化には,作業時期の分散とコスト低減のために,水稲直播栽培だけでなく,より省力的な移植栽培技術の組合せが必要です。そこで,移植栽培の省力化策として期待される,ハウス平置きで被覆資材の常時被覆(ベタ掛け)・無かん水による簡易乳苗育苗技術と,使用育苗箱数を減らすことを目的とした疎植栽培技術について,実証調査などから春作業の省力効果を明らかにしました。

研究成果

簡易乳苗育苗技術では,常時被覆状態で10日間程度で8~10cmの苗を得られることから,かん水と防除作業が不要です。また,この乳苗育苗技術と坪当たり37株とする疎植技術により,いずれも使用箱数を減少でき,播種や苗運搬等の手作業を省力化できます。
水稲作20ha規模の経営を想定した労働時間の試算によると,稚苗・坪当たり60株移植・10a当たり18箱使用の標準体系における1ha当たり春作業労働時間の合計11時間28分に対し,両省力化技術を組合せることで4割程度を削減することが可能です(表)。
同じく経費を試算すると,標準体系の経費合計(10a当たり13,970円)に対し,疎植では15%,乳苗では13~17%,乳苗と疎植の組合せでは26~29%の削減が可能です。

表 乳苗・疎植導入時の春作業労働時間の評価

乳苗・疎植導入時の春作業労働時間の評価の表

利活用の留意点等

今回対象とした作業内容は,種子予措から移植後の育苗箱洗浄までの春作業です。
また,調査事例は全て加温出芽育苗であり,5月上旬播種の無加温出芽育苗の場合は目標苗長を確保するために12日前後を要します。
なお,疎植の移植作業では植え付け精度を維持するために作業速度を落とす必要があり,栽植密度については地域や移植時期に合わせた検討が必要となります。
本研究は農林水産省及び復興庁の「食料生産地域再生のための先端技術展開事業(先端プロ)」,及び農林水産省の委託プロジェクト研究「水田の潜在能力等による農地周年有効活用技術の開発(水田底力プロ)」により実施しました。

より詳しい内容は「普及に移す技術」第90号(平成27年発行)「乳苗及び疎植技術による春作業の省力・経費削減効果」,及び第84号(平成24年発行)「常時被覆による簡易な無加温出芽乳苗育苗」をご覧ください。普及に移す技術

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お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

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