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キュウリの中位葉及び下位葉重点防除による地上部病害の抑制(PDF:163KB)
園芸環境部 病害チーム TEL:022-383-8125
キュウリうどんこ病,べと病及び褐斑病(以下,3病害)は重要病害であり,対策としては発病前からの定期的な予防剤散布が不可欠です。うどんこ病及びべと病はキュウリの下位葉から発病が始まり上位葉へ進展していくことに着目し,中位葉及び下位葉のみに薬剤散布を継続することによる低コスト薬剤散布体系について検討しました。
キュウリの全葉(本葉20葉で摘心)のうち,15葉目以下の葉だけに予防的に薬剤散布を継続することで,3病害に対し,株全体において,全葉への薬散を継続した場合と同等の効果が得られます(図1,図2)。
本防除手法は,散布薬液量が従来の3/4程度に削減されるだけでなく,散布者に対する薬剤の被曝が軽減され,薬剤散布に係る時間も短くなるメリットがあります(表1)。
図1 3病害に対する中下位葉防除の効果(所内,平成28,29年)
図2 3病害に対する中下位葉防除の効果(現地,令和元,2年)
表1 薬剤散布の葉位と散布者への被曝の関係(平成30年)
本試験は施設キュウリを用い,主枝は本葉20葉目,側枝は子づる・孫づる2節摘心としました。供試薬剤はTPN水和剤1,000倍液のみとしました(本剤のキュウリに対する登録使用回数は8回)。品種抵抗性や薬剤の種類等,他の技術と組み合わせて総合的な対策を実施することが重要です。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第96号(令和3年発行)「キュウリの中位葉及び下位葉重点防除による地上部病害の抑制」をご覧ください。
普及に移す技術/第96号(令和3年4月)目次
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