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レッドデータブックやレッドリストを作成することは,本県の自然環境を象徴する貴重な存在である野生動植物の現状を十分に把握し,緊急に保護することが必要な野生動植物種を明らかにして,野生動植物の保護・保全に資するため,ひいては「生物多様性の保全」のための基礎的資料として活用することを目的とするものです。
平成3年に環境庁(当時)は,「日本の絶滅のおそれのある野生生物-レッドデータブック-(脊椎動物編・無脊椎動物編)」を発刊しました。この資料は現在の日本国内での希少野生生物保護に資する基礎的な資料として,全国的に多くの場で活用され,また,「レッドデータブック」という名を広めた先駆的役割を果たしました。さらに,平成3年以降,随時掲載種の見直しが行われ,レッドリスト(レッドデータブック掲載種名をリストにまとめたもの)として公表されてきました。
県では,平成8年度から平成12年度の5か年に「希少野生動植物保護対策事業」として県内に生息する動植物の分布状況を調査し,絶滅のおそれのある動植物をまとめた「宮城県の希少な野生動植物-宮城県-レッドデータブック-」(以下,「県レッドデータブック2001」という。)を平成14年3月に刊行しました。
また,平成19年度から県レッドデータブック2001掲載種の見直し作業を進めてきましたが,東日本大震災が発生して沿岸部を中心に自然環境が大きく変化したため,沿岸部を含めた震災直後の緊急調査結果を反映させた「宮城県の絶滅のおそれのある野生動植物 RED DATA BOOK2016」(以下,「県レッドデータブック2016」という。)を平成28年3月に刊行しました。
しかし,希少野生動植物の状況はその後も日々変化しており,東日本大震災以降は特に著しいものがあり,引き続き,県レッドデータブック2016掲載種の見直し作業を進めてきましたが,震災から10年目を迎え,先の県レッドデータブック2016の発行から5年目となる機会に,これまでの調査結果を踏まえて,レッドリストを改訂し,「宮城県の希少な野生動植物-宮城県レッドリスト2021年版」(以下,「県レッドリスト2021」という。)として取りまとめました。
レッドリストへの掲載は,捕獲規制等の直接的な法的効果を伴うものではありませんが,広く情報を提供することにより,様々な場面で多様な活用が図られることが期待されます。
植物では,(1)植物(維管束植物・蘚苔類),(2)植物群落,動物では,(3)哺乳類,(4)鳥類,(5)両生類,(6)爬虫類,(7)汽水・淡水魚類,(8)昆虫類,(9)海岸地域の無脊椎動物類,(10)淡水産貝類の計10分類群について作成しています。
全体として明らかになった点の概要は,以下のとおりです。
<県レッドリスト2021正誤表>
<令和3年3月公開版>
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